諏訪大社詣Part2
お兄ちゃんの物ならなんでも欲しがるし、お兄ちゃんのやることなら
なんでもやりたがる息子Bのこと、さぞかし行ってみたいだろうと、7月の
とある日曜日3人連れ立って出かけてきた。
7月といえばまだ梅雨の真っ最中。
九州の方では大雨で被害も出ているのだが、私の住むところでは
それほど天気も崩れず、比較的過ごしやすい日々が続いている。
前日はさすがに雨だったのだが、運良くこの日の早朝には雨も上がり
雲の切れ間からは青空も見えるようになった。
毎週見ている日曜アニメ軍団もそこそこに、8時には家を出発。
梅雨前線が南に下りオホーツク海高気圧の圏内に入ったせいか
風も乾いて気持ちがいい。
しばらくは国道沿いの広い歩道を歩く。
8時といえば平日なら車で溢れかえる国道19号線も日曜日の朝とあり
ガラガラ。
途中のセブンイレブンで団子やらパンやらスポーツドリンクやらを仕入れたら
国道を離れ、田川の堤防沿いを進む。
薄曇りで日差しも強くなく歩きやすい。
今回体力にやや不安のある息子Bは水筒のみの軽装なのに対し
息子Aは二人分の雨具やら食料やらで大荷物。
ザックは今は生産中止になっているゼロポイント(モンベル)のルルイパック35。
トオチャンが機材を担いで行く時用に買った物で、ちゃんとフレームも入っているし
しっかりしたウエストベルトも付いているので荷物が増えても担ぎやすい。
街道筋を20Kmほど歩くのに30リットルのザックなんて必要ないんだが
多めに水を持つとそれだけで2Kg位にはなるし、簡単なディパックよりフレーム入りの
ザックのほうがかえって楽だったりする。
それに腰で重量を支えるタイプのザックなら背中に汗をかいた時、ショルダーストラップを
ちょっと緩めてやると背中に隙間ができて涼しい。
ちなみにトオチャンはゼロポイントのグラナイトパック30。
30リットルで重さがほぼ1Kgと軽量のトップローダー。
軽量といっても生地は210デニールのダブルリップストップナイロンと十分な厚さがあり、
最近はやりの超軽量ザックみたいに30デニールなんて薄い生地じゃないのでガシガシ使える。
何にも付いていないシンプルな構造でトップスタビライザーも付いていない。
トップリッド付け根も普通はテープで高さ調整ができるがこれは縫い付けられている。
ザックなんてこんなんでいいんである。
30リットルという容量も、Light & Firstブームで軽量コンパクトな装備品が増えて
いるので旧街道筋をフラフラする程度なら、テントや寝袋に雨具、1日分の
食料を入れてもお釣りが来る。
それに、昔みたいに何が何でも「歩き」、で、旅してた頃と違い、時間もなければ
体力もないこの頃、勢い公共交通機関を使う割合が増える。
バスや電車の車内で邪魔にならないぎりぎりの大きさとしても、30リットルくらいの
パックは使いやすい。
昔、大きなザックを背負ってあっちこっちフラフラしていた頃から比べると天国だ。
などと、年寄りの特権「過去の妄想」にふけっていると旧塩尻峠まであと1Km。
息子Bは初めから覚悟を決めていたのか、想定より体力があるのか
余裕の表情でついてくる。
ん〜、こんな事なら自分の荷物くらい持たせたほうが良かったか。
そんなこんなで塩尻峠到着。
予定の12時より早く着いた。
早速買ってきたパンを食べ一休みしたら、急坂下りである。
旧塩尻峠の岡谷側は距離は短いが斜度は中々のもの。
ロードレーサーでは登るのも下るのもためらわれるほど。
そんな下り坂を転げるように、って息子Aはホントに転げたんであるが
下ると諏訪湖が見えてくる。
坂道を一気にかけ下ると旧街道は岡谷ICで分断され、
古の景色からいきなり現実に引き戻される。
国道をまたぐ陸橋を渡り、旧街道に戻るとまた静かな町並みが続く。
やはりこういった街並みを歩くのは楽しい。
所々にある史跡で休みながら歩を進めると道は国道に出る。
ここからは狭い歩道と、車の排気ガスの中を歩くことになる。
自転車に乗るにつけ、歩くにつけ日本の道路行政はつくづく車偏重なんだと
身につまされる。
歩いていると何の前触れもなく無くなる歩道。
どうやって歩くのか理解に苦しむ細くかまぼこ状の出っ張りのあるトンネル内の歩道。
車椅子なんて絶対通れないガタボコの歩道。
更に色とりどりのガラスの破片が歩道一面に散乱していたりする。
これではいくら綺麗な車道をピカピカの高級車が走っていても、文化レベルが
知れるというものだ。
排気ガスの中歩いて急に疲れが出てきたのでセブンイレブンでアイスを
買って食べることにする。
やっぱアイスは白くまさね。
アイスで元気になったので一気に諏訪大社を目指す。
そして14:00到着。
塩尻峠を越えるところから息子Bの顔を見ていると、満面の笑顔が
だんだん真顔になっていくのが面白い。
お参りを済ませたら諏訪大社近くの日帰り温泉「児湯」で汗を流すことにする。
このへんの温泉は一律入浴料大人220円。
安いッ!!
でも、微妙に何なんであるが、お湯はいいお湯である。
温泉でゆっくりしたら後は電車で帰るだけ。
と思ったら鼻血を出して、もう一悶着起こしてくれる、お茶目な息子Bであった。
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2012.7.17 *** Hiroshi Yae -- E-Mail: h_yae@sa2.so-net.ne.jp -- Twitter: @h_yae ***