出来上がりを見て思ったこと。
”思ったより透明度が低い?”
レジン液を見る限りでは透き通ったような仕上がりをイメージさせるのですが、出来上がったものはいまいち透明感がありません。
こんなもんなのかなと半分諦めていたのですが・・・
きっかけはこれ。
ゆきこたんの膝がばらけて補修したら。
というわけで今回は。
3Dプリンタで作ったフィギュア(に限らずすべての物体)は、一定の厚みでスライスされたデータを積み上げてできています。
その性質上、物体の表面には重ね合わせ部分の段差が等高線のようにできてしまいます。
これが透明度を下げる一因。
で、モデラーの方だったらここでクリア塗装をかけるのでしょうけれど、そんな技術も設備もない(モデラーでもないし)私には無理。
そこで、こんなものを購入。
平筆3本セット。
要はこれでレジン液を塗りたくって紫外線で硬化させれば透明になるんじゃないか?
とりあえず、一番細い筆を出してみます。
で、真っ先に試すのは一番小さいフィギュア。
・・・サイズ的にこれより太い筆は使わなさそう。
手順は、フィギュアにレジン液を薄く塗って・・・
紫外線ライトで硬化させます。
これの繰り返し。
コツとしては、一度に厚塗りせず、薄塗りで何回か重ね塗りすること。
で、塗装と違って、硬化前であればぎりぎりまで薄く延ばせることと、失敗したと思っても、硬化前なら拭いたり洗ったりすればやり直せること。
で、こんな感じに仕上がりました。
おお、思ったより透明感が出た!
中空部分の内側は処理できないので完ぺきとはいかないのですが、腕や足先、顔の部分など中まで詰まっているところはすっとした透明感が出ていて満足。
ただ、ちょっと失敗しちゃったのが。
ふとももの部分。
内ももの隙間にレジン液が流れ込んじゃってて、硬化させるまで気が付きませんでした。
結果、内もも間が水滴のようなものでつながってしまいましたorz
効果前に気が付ていればティッシュでこよりでも作って吸い取れたのにぃ・・・
次に試したのが、本命のゆきこたん。
といっても、形が複雑で塗りにくそうなうえ、牛乳パックの中にはいまだ取れていないサポートが付いている始末。
なので、とりあえず露出している皮膚の部分だけ処理してみることに。
できたものがこちら。
顔の部分。
奇麗に塗れてはいるのですが、反対側の髪の毛が未処理なせいか、あんまりパッとしません。
でも、足の部分は・・・
う〜ん、奇麗。
初めからこれくらいつややかに仕上がればいいのに・・・
ついでに塗ったシッポも。
キレイキレイ。
最後に、MizuhoKazamiさん。
このフィギュアもはなこさんと同じく中空なので、空洞部分の透明度に期待はできません。
なので、こちらも露出した皮膚の部分だけ処理。
手のひら、足先のように中身が詰まっている部分はきれいなのですが、サイズが多きい分
中空のところも結構広いので、
透き通った感はいまいち。
それでも、処理してない部分とははっきりと差が出ます。
ついでに、足に開けた空気穴を埋めてみたのですが・・・
内側のへこみが消え切らなくて、結局あんまり変わらない状態に。
背中の空気穴は、処理しないところに空いているので。
そのまま放置。
・・・透明系で中空は仕上がりがいまいち。
なら、3つの中で唯一中身が詰まったゆきこたんをもうちょっと処理してみることに。
牛乳パック以外の部分のほぼすべてのところに処理をかけてみます。
まず全体的に薄塗り。
靴先から髪の毛まで。ミルククラウンのたまもいっしょに。
結構いい感じ。
髪飾り、服の肩口、袖の裏側など、塗りにくいところもできるだけ塗っていきます。
スカートのひだの間。
ちょっと液を付けただけで、毛細管現象でくっついてしまうので、なるべく薄く塗り広げて、残ったところは拭きとった筆先を押し込んで毛細管現象を逆に利用して筆の方に液を戻すようにしました。
背中側。結構いい感じです。
この等高線の段差、思ったより大きいようで、一度の薄塗りだけでは消え切りません。
なので、もう一塗り。
今度は気になったところを重点的に処理しました。
で、完成品がこちら。
基本2度塗り、部分的に3度塗りという感じですが、透明度が格段に上がります。
十分奇麗。
髪や靴のなど、細かいところの透明度が上がったおかげで、まるで全体のクオリティが上がったような錯覚をおこします。
スカートのひだの間はこれ以上塗ると潰れてしまうので塗れませんでした。それだけが悔しい・・・
顔や髪の裏もなるべく塗りました。仕上がりに満足!
この記事を書くときに、レジン塗布仕上げって普通にあるのかググってみたんですが、意外にもヒットしませんでした。
基本は研磨かクリア塗装のようで。(ググり方が悪かったかもしれませんが)
・・・そうだ、この仕上げ方法を
お手軽で素人でもできる方法なので、興味のある方はお試しあれ!