だって、くれるっていうんだもん


ついに手に入れた組み立て式3Dプリンター、HICTOP 3dp-08bk

購入後、メーカーであるHICTOPから一通のメールが。
彼曰く、”送料くれたらフィラメントモニターあげるよ〜”だそうです。
フィラメントを使い切っちゃうほどでかいデータを印刷する予定はないけれど、くれるんだったらもらっちゃえ!
ということで送料振り込んでしばし待ったら物が届きまして。

というわけで今回のお題。


3Dプリンターにフィラメントモニターを付けてみた!(+ちょっと改良)




今回いただけることになった部品は、どうやらこれのよう。
HICTOP3Dプリンター改造用 フィラメントモニター機能の部品  DIY 3DP-08専用
送られてきた部品がこちら。

フィラメントモニター

部品は結構早くつきまして。
でもって、部品がついたらカスタマーにメールするとファームウェアと説明書を送ってくれえるというのですぐメール送ったんですが返事が来ない。
10日待っても来なかったので、しびれを切らせてもっかいメールを送ったら翌日メールが帰ってきまして。
・・・俺のメールはもしかして迷惑メール扱い?
と、ちょっと不安になりつつも晴れて部品開封。

部品一式

マイクロスイッチとケース、蓋、3oボルトナット、2oナット。
ケースと蓋は3Dプリンターで印刷したもの。
データがあれば作れそう。てか、データも作れそう。
・・・・
それはさておき。
マイクロスイッチとケースは組み立て済み状態でした。

スイッチで感知

要はフィラメントがあるときはスイッチが押された状態。フィラメントが切れるとスイッチが解放されると。

早速組み立て。
まず、3oのボルト2本をケースに通します。

3mmねじを挿す

でもって、そのボルトを本体上部左側の穴に通します。

本体のここ
取り付け

通したら、後ろ側にナットで固定。

裏からナットで固定

あとは表側に蓋をして2oのナットで固定。

蓋して2oナットで固定

スイッチの線を邪魔にならないように後ろ側に下ろして、メイン基板のここに・・

メイン基板のここ

差し込みます。

コネクター接続

あとは、使用するフィラメントを穴から通して完成。

フィラメントを通す

ただ、このフィラメントモニターがかなり左端にあります。
印刷中の回転でドラムが右に行ってしまわないように一工夫。
簡単なスリーブを作成して・・・

スリーブ作成

心棒に通しておきます。

フィラメント位置調整

こうしておけば、ドラムが右へ移動するのを防げます。

ハードは終わったので次はソフト。
ファームウェアのアップデートをします。
cura2.6.2を立ち上げプリンターをUSBにて接続。

USB繋いでcura起動

curaをアップデートしちゃったので、標準の説明書通りとはいきませんが、やることは一緒。
まず、SettingメニューからPrinter→ManagePrinterを選択。

Printer→ManagePrinter

Prusa i3が選択されているのを確認したら、UpdateFirmwareをクリック。

UpgradeFirmware

自動アップデートには対応していないので、UploadCustomFirmwareをクリック。

UploadCustomFirmware

でもって、メールで送られてきたファームウエアのうち、3DP16の文字のある方を選択。

3DP16

開くをクリックするとアップデートが始まりますが、すぐにこんなエラーが・・・

エラーが出るけど気にしない

出ます。
この時のプログレスバーの動きを確認。
0から一瞬で100%になってしまった場合はアップデートに失敗しています。
本体の電源が入っているか確認してみましょう。
(電源が入っていなくてもUSBからの電源供給でプリンター基盤は動きます。電流不足でエラーが出るみたい)
0からゆっくりと30〜40%くらいまで動いたのち100%になった場合はアップデートに成功しています。

アップデート終了

成功したらUSBケーブルを抜き、一度電源を切ってから入れなおしておくとちょっと安心できます。

これで作業は一段落。早速実験してみます。
フィラメントを途中で切断して印刷!



うまく感知しました。
・・・ヘッドに残ったフィラメントはゴミとなります。
これだけ見るとちょっともったいないような。



さて、この状態で新しいフィラメントを挿して印刷再開となるのですが、実際やってみたらうまくフィラメントが挿さらない。
思わず力が入ってしまってヘッドが移動してしまいました。
その状態から印刷を再開しても、ずれたヘッドは戻らないため失敗します。
何回挿してもうまく挿さらない。
もしかしてヘッド側に何か原因があるんじゃないかと勘繰って、ばらしてみました。
どうやら原因はこいつのよう。

ベアリング溝がずれてる

フィラメントを入れる穴と、すぐ下の溝付きベアリングの溝の位置が若干ずれています。
そのため、フィラメントがうまく溝にはまらず、わきへ逃げてしまう。

とりあえずこれが原因と仮定して、それを修正するためワッシャを1枚入れてみます。

ワッシャで調整

・・・実際は、トグルスイッチの回り止め金物ですが。
手元にこれしか使えそうなのがなかったんです・・・
ワッシャを挟んだらベアリングをはめて確認。

ほぼ位置が合っている

今度はほぼ一直線。
これで組み上げるんですが、ワッシャの厚み分が増えちゃいましたので。

押さえ部品

この抑え部品をワッシャの厚さ分削ります。

ワッシャの厚み分削る

やすりでゴリゴリと削り、元通り組み立て。

ぴったり

こんな感じで部品がぴったり収まるまで削りました。
これで穴をのぞいてみます。

溝もばっちり

ばっちり穴と溝があっています。
あとは元通り組み立て。
実際これでかなり簡単にフィラメントが挿さるようになりました。



このフィラメントモニターを付けてみると、フィラメントにかなり無理がかかります。
実際印刷中にヘッドが右端の方に移動すると、ゴリゴリとフィラメントがこすれるような音が・・・
かなりの抵抗になっているようなので、軽減策を考えてみることに。

一番の問題は、フィラメントモニターが端っこにありすぎること。
しかも、横から見るとフィラメントが弓なりに引っ張られています。
そこで、取り付け位置を変えてみることに。
3Dプリンターでこんな部品を作ってみました。

フィラメントモニターホルダー

名付けて、フィラメントモニターホルダー。
この部品をこんな感じにつけてみます。

ホルダー固定

これで、モニターの位置が若干右前に移動。
アップにするとこんな感じ。

無理がかからない

前に比べて、あまり抵抗がかかっていません。
右端にヘッドが動くと、若干抵抗がかかるようですが、前に比べたら全然まし。
これで印刷してみることに。



ヘッドが右に動くときはやはり若干テンションがかかりますが、左に戻るときは逆にフィラメントを押し戻すように。
最初の位置よりはだいぶ改善されました。



いっその事、フィラメントモニタをヘッドに固定しようかとも考えたんですが、ヘッドに近いとフィラメントがさしにくくなりそうだし、離れすぎるとヘッド自体に変な力がかかりそうだったのでこんな感じになりました。

でもって、このフィラメントモニタの問題点は・・・
人が見ていないときにフィラメントが切れると、ヘッドが過熱されたまま放置される危険性があること。
今のところ、フィラメントが折れたり切れたりする事故はないので、残り少ない時だけ注意すれば済みそうですが・・・
出番がないことを祈るばかり。


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