ペンストラップを自作した話


ある日。
とある知り合いから、ネットワークが不調だという相談がありまして。
その方の家に自分のPCを持ち込んで作業をしていたんですが。

その家に物静かなキジトラの猫がおりまして。
いつもは遠巻きに私のことを見ているんですが、その時はたまたま私の横にちょこんと座っていまして。
”めずらしいなぁ”と思ってよく見てみたら、スタイラスペンのストラップにじゃれてまして。
・・・

「ぷち」

ん?なんの音だ?
ふと音のほうを見たら、ぶった切れたストラップとそれにじゃれついている猫が。

「あ、その猫、紐を切るのが好きなんだよね〜あははは」と飼い主。
「あ、そうなんだ〜あははは」

顔で笑って心で泣いている私がorz

家に帰って、何でもあるはずのAmaz〇nで検索してみるも、長めのストラップが見当たらない。
何か代用品がないかと探しまくったら、なんとストラップコードの長いものが見当たりまして。
つまり、ないものは作れっていうことか?

というわけで今回は

スタイラスペンのストラップを自作してみた〜〜


問題の切れたストラップがこちら。

HPEliteBookのペンストラップ

HP EliteBook 2740Pに付属のスタイラスペンとストラップ。
え、きれてない?
実は切れたコードをライターであぶって軽く溶かして仮付けしてあります。
仮付け部がこちら。

仮付け

アップにすればわかる程度。
これで使っていて問題なければ気にしなかったんですが、やはり接合面が弱いようで、何にもしてない時に突然切れたりします。
気が付いたら切れたストラップがプラプラ・・・

というわけで探し回って見つけたのがこちら。

ストラップコード50m

0.8mmストラップコード。なんと50m
ストラップが何本作れるんだ?

でもって、コードは見つかったものの、末端の金物が見つからない。
探しても探しても見つかるのは手芸用のかしめ玉ばかり。
仕方がないのでちょっと考え方を変えて。

ワイヤクランプカッター

ワイヤクランプカッター

鋼製ワイヤを切ったりかしめたりする道具。
これがあると、アルミ製のクランプ管をかしめることができます。
というわけで、アルミクランプ管も購入

アルミクランプ管

全部合わせると結構な金額

ちなみにこの3つの中で一番最後に来たのはクランプカッター。
これの安いものを見つけて購入に踏み切ったのに、ほかのものが届いた後に”購入ができなくなりました”のメールが届きまして。
泣く泣くお高いほうの工具を購入することに。
どういうこっちゃAmaz〇n!

まあ、買っちゃったものはしょうがないので、そろったところで製作に入ります。

まずは切れたストラップを取り外し。

ストラップを外す

購入したストラップコードを同じくらいの長さで切断

同じくらいの長さに切る

スタイラスペン用なので、短いと使い物にならない可能性があります。
純正品より心持ち長めになるように切断します。

端部がわっかになるようにクランプ管を通します。

端部はこんな感じに

形的にはこれでOK。
これをワイヤクランプカッターでかしめていきます。

まずはクランプ先端部でクランプ管がひょうたん型になるようにかしめます。

かしめる

1回ではクランプ管全体をかしめられないので、2回に分けてしっかりかしめます。

かしめ完了

きれいなひょうたん型になったら、今度は指定サイズのところでひょうたんを縦につぶすようにかしめます。

増しかしめ

これで完了。

増しかしめ完了

実は、実際にかしめてみるまでは”ワイヤー用のクランプ管では抜けちゃったりしないか心配”だったのですが、少なくとも手で思いっきり引っ張ったくらいでは抜けない程度の強度で締まってくれました。

安心して、もう片方もかしめます。

両端

う〜ん、きれいにできた!(自画自賛)
できたものを純正品と比べてみます。

作ったものと比較

・・・クランプ管がどうのというより、コード自体がちょっと細い?
このコード、確かに細身ですが、強度は十分。普通に引っ張ったくらいでは切れたりしません。
伸び縮もほとんどありません。さすがストラップ用コードです。

さて、改めて純正品と比べると、やっぱりかしめ部が気になります。

クランプ管が引っかかる?

純正品は樹脂の固定部品。かしめるというよりは接着か溶着のよう。
かしめの方法ではなく、樹脂製なら引っかかっても本体に傷がつきにくいはず。

金属製のクランプ管の角で樹脂製の本体をひっかいたら簡単に傷つきそうなので・・・

熱収縮チューブ

熱収縮チューブをかぶせることにします。
今回使用したのはφ1.5mmのチューブ。
クランプ管より1センチほど長めに切ったチューブをかぶせて・・

チューブをかぶせ

ライターで軽くあぶって縮めます。

加熱後

ちなみにワイヤーが樹脂製なのであぶりすぎると切れちゃいます。
ワイヤーが変形しない程度にチューブだけあぶるのがミソ。

これで完成。完成品がこちら。

チューブ完了

チューブが長すぎて、縮まったあまりの部分がちょっと目立ちます。もう少し短めにしてもよかったかも。
あとはペンにセットしておしまい。

ペンにセット

コードが細くなった分、純正品より目立たなくなったように思えます。
何よりこれで切れたコードがプラプラすることがなくなったので、個人的には大満足

道具もそろったことだし。今度はスマホ用のストラップでも作ってみようかな?


というわけでたぶんほかにやろうと思う人はいないであろうストラップコードの自作記事です。
はっきり言ってコストかかりすぎですorz
ちなみに普通の鋼製ワイヤーであれば専用工具ではなく普通のプライヤーでもがっちり締まります。
少し大きめのプライヤーでかしめるのがミソ。
樹脂ワイヤーをプライヤーでかしめきれるかは謎ですが。

・・・さて、余ったコードは何に利用しようかな・・・

最後にいつものお約束。
この記事は私が趣味で作ったストラップコードの記録です。
ストラップコードの自作を推奨したり、強度を保証したりする内容ではありません。
真似するときは自己責任でどうぞ〜


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