『たまには違うお話でも(2)』:2016年8月
先月の例会で作ったイチゴジャム(ワンボードマイコン)。8月例会で動かすお約束ですが。。。
今回は、先月掲載した代数問題の解答編です。
皆さん、どこまでできました?(笑)
■問1
11は3で割りきれません。
111は3で割り切れます。
1111は3で割りきれません。
(1−1)じゃあ。123は? → 答え:割り切れます。
(1−2)123456789は9で割り切れる? → 答え:割り切れます
■答1
(1−1)123を構成する1,2,3を足すと6になりますね。
6は3で割り切れますから123は3で割り切れます。
この足し算はぜひとも2秒以内にお願いします。
(1−2)123456789を構成する数字をすべて足すと45になります。
45は9で割り切れますから123456789は9で割り切れます。
この足し算もできれば3秒以内にお願いします。
■解説1
この問題は、構成する数字をいかに早く足し合わせるか、と言うポイントにつきます。
(1−2)では1から10まで全部足すと55と言う小学生時代の常識が役に立ちますね(笑)
さて解説です。
わかりやすくするために桁数を限定して説明します。
3桁の正の整数を考えましょう。これをabcと表します。
例えば258ならば、a=2、b=5、c=8となる塩梅です。
このabcはバラして書くとこのような構成になります。
abc=100×a + 10×b + c
=(99×a + 9×b)+(a+b+c)
=9×{(11×a + b)}+(a+b+c)
この式を評価すると、前半のカッコ部分{}は必ず9で割り切れることがわかりますね。ということは3でも割り切れる訳です。
後半のカッコ部分()は問題にもなっている、構成する数字の和です。
ということは、後半のカッコ部分()が3で割り切れれば、前半のカッコ部分{}は既に3で割り切れますから、正の整数abcは3で割り切れます。
これは桁数をどれだけ多くしても同じ趣旨の式を導くことができます。数学的帰納法(はメンドウですが)で証明もできます。メンドウなので割愛(笑)
■問2 奇数数列の和
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31・・・・・・
奇数の並びです。上に何番目と言うインデックスを振っておきましょう。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16
1 3 5 7 9 11 13 15 17 19 21 23 25 27 29 31・・・・・・
これを踏まえて。問題です。
(2−1)1+3+5+7+9+11+13+15+17+19=いくつ? → 100です。
(2−2)1から31までの奇数を足すといくつ? → 256です
■答2
せっかくインデックスを振ってありますので、それを見ましょう。
(1−1)は1〜19までの奇数の和です。19は10番目の数字です。したがって10の二乗で100が答えになります。
(1−2)は1〜31までの奇数の和です。31は16番目の数字です。したがって16の二乗で256が答えになります。
■解説2
一般に奇数は次式で表すことができます。
kを正の整数(k≧1)とすると、
a(k)=2k−1 (k=1,2,3,・・・・)
このとき、奇数数列の和S(n)は
n
S(n)=Σ a(k)
k=1
で表せます。あとはこれを展開するだけ。ですが、式を清書すると書きづらいので、応募されてきた方に送った回答例の写真で代用します。
つまりですね。目的となる最終項が何番目のものか、それだけわかれば奇数数列の和は暗算で出る訳です。
まあ。こんなことばっかり考えていた小学校5年生の頃。やっぱりヘンですかね?(笑)
このネタ、結構書いてて面白いので、またちょくちょくやりたいと思います。
気が向いたらお付き合い下さい。(笑)
ではまた来月〜
今月の脚注: 来月は国語の問題でも(笑)
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