プラモデル



なんだかんだとサボっていたらいつの間にか年が明け、2013年ももう半ば。

たまには記事でも書かないと。

最近ブログも書いてないし、ほとんどつぶやくこともないので何もしていないんじゃ、
などと思われているが、コソコソと色々やっているんである。

ここのところのマイブーム(最近この言い方聞かねーなー)はプラモデル作り。

相変わらず自転車乗ったり、山散歩したりもしているが、リアル模型を手にして
やたら細かいパーツをイジっているのがなんか楽しくてしょうがない。


プラモデルを作るのは今が初めてというわけではなく、私と同世代なら誰もが通ったように
子供の頃はプラモを作りまくっていた。

あの頃は今のようにゲーム機もケータイもPCもなかったので、家の中での遊びは
プラモ作りくらしかなかった。

月のお小遣いをもらったら、速攻で玩具屋さんに行って、プラモを買い、その日のうちに
接着剤ベタベタで組み上げ、「ピューン、ピューン」とか「ヴァバババッ」とか言って遊んでいたものだ。

そんな中1968年、私が9歳の時にタミヤから最初のミリタリーミニチュアシリーズ「ドイツ戦車兵セット」が
発売される。
そして「シュビムワーゲン」「キューベルワーゲン」とソフトスキン車両と続き、初めてのモータラーズなしの
戦車模型、「II号戦車」が発売される。

もちろん買ったさ。

今でこそ子供のおもちゃとは思えない1260円などと、強気の値付けだが当時は500円位じゃなかったかなー。

その後発売された「III号戦車」ももちろん作った。

まだその頃は戦車作ったり、飛行機作ったりとなんでも作っていたのだが、中学に上がるとほぼ同時期に
静岡模型教材協同組合加盟の4社による共同企画として「ウォーターラインシリーズ」が発売され始める。

1/700スケールと艦船モデルとしては小型の洋上模型。

たまたま船が好きだったこともあり、それからはウォーターラインシリーズに傾倒していくことになる。
多くの友達は戦車模型を作っていたので、たまに買って作ることもあったが、基本はウォーターラインシリーズ。
中学、高校時代はほとんどプラモ作っていたようなもんだ。

そんなプラモ作りも、高校卒業して東京で一人暮らしするようになるとウォーターラインシリーズの縮小もあり
ほとんど作ることもなくなった。

たまに気になるキットが発売されると買ったりするのだが、作らずそのまま積んどくことが多くなる。

そして月日は流れる。

今年小学校5年の息子Bはたまにガンプラなど作っていたのだが、スケールモデルにも興味を持ち始めた。
そうなると気になるのがトオちゃんの部屋に積んであるプラモデルの山。

毎日物欲しそ〜な目でトオちゃんの部屋を覗いているのでひとつやることにした。

やったのはタミヤの1/48 IV号戦車。

最近1/35ではドラゴンやトランペッターに押され気味のタミヤが起死回生をかけ発売した
1/48AFVシリーズ。

最初こそ怒涛の新製品ラッシュでAFVのメインスケールになるのか!! ってな勢いだったが
最近ちょっと元気の無い1/48ミリタリーミニチュアシリーズのIV号戦車J型である。

J型はIV号戦車の最終型なのだが、このモデルは比較的初期のタイプ。
マフラーはまだ横置きの消音器付きで、ハッチも蝶番で開くタイプ。
H型から生産が移行しばかりの1944年2月〜5月頃に生産されたタイプだと思う。

初めてのスケールモデルを頑張って作る息子B。

ガンプラなど経験があるとはいえ、初めて作るスケールモデルは分からないことだらけで、
色々トオチャンに聞いてくる。

その度やり方を教えたり、手伝っているうちにだんだん自分でも作りたくなってきた。

山になっている中から作ればいいのだが、何となく新しいのが欲しくなるもの。

ちょうどそんなおり、トランペッターからT−64が発売になった。

T-64といえば60年台に滑腔砲と複合装甲を備え、自動装填装置まで積んだソビエト連邦の
鬼子。

国外不出の最先端兵器(欠陥兵器?)だったためかほとんどモデル化されていない、キットが出るという。

と、言うことで早速これを購入。

どうせまた積んどくだけだろうと思っていたのでが、何と最後まで作ってしまった。

こうなると俄然、次が作りたくなる。

で、III号戦車G型を購入。
製作。

III号戦車はナチスドイツの第二次大戦初期から中期にかけての主力戦車。
1930年代生産戦車としては破格のトーションバーサスペンションを持っている。

主砲は42口径5cm砲。

この後、より砲身の長い60口径5cm砲を積んだモデルが出てくる。

この頃のドイツ戦車って、侵攻戦闘が多かったこともあり、どこか「彼方を目指して漂う」
雰囲気があるような気がするのだが。


次は何作ろう。

初期の主力戦車を作ったら、今度はやはり後期、ナチスドイツの崩壊を共にした戦車を
作ってみたくなる。

と、言ってもヤークトティガーやマウスなど世紀末的戦車じゃなくて、もうちょっとこう、
戦争の狂気と、兵士の悲哀を背負っているような戦車。

大戦全期間に渡り使い続けられ、後半の実質的主力戦車。
前期の短砲身7.5cm砲を積んだ伸びやかな姿から、シュルツェンで身を固め不退転の
決意に満ちている後期の姿と、その姿を変え戦い続けたIV号戦車、それもJ型の
最後期生産モデルを作ってみたい。

このモデル、ドラゴンから発売されているのだが、発売が少し前だったこともあり、
ネット関連はほとんど売り切れ。
あっても、二倍くらいの値段がする。
どうしようかな〜、と悩んでいたら近所の玩具屋さんにチョコンと置いてあった。

早速購入。

開けてみる。

中には600を超えるパーツが箱狭しと入っている。

トーマ・シールド(網のシュルツェン)用の金属メッシュや、エッジングパーツ、マジックトラックと名付けられた
切り離し済み分割組立履帯などが目を引く。

組立説明書では場所ごとにすべての部品を付けるように指示されているが、それは紙面の都合なので
最初は大きなところを作っていき、だんだん細かいパーツをつけていく。

どうしても大きなところの工作は力が必要なことも多く、細かいパーツが付いていると破損の心配があるのだ。
ただ、気をつけないと後からはどうやっても付かないパーツもあるので、そのへんは最初に組み立て説明書を
よく読んで頭のなかで手順を組み立てておく。このへんの作業も楽しい。

まず最初は足回り。

サスペンションパーツを付ける。

今回、キャタピラは「ロコ組」という組み立て方を試してみたいので、ホイール関係は接着しないで
仮組みである。
と言っても上部転輪は差し込んだだけでは止まらないので木工用ボンドで仮止めする。

ホイール関係ができたら今度は履帯。

机にマスキングテープを糊面を上にして固定し、その上にバラバラの履帯を並べていく。

ドラゴンのIV号戦車の履帯は左右があるので気をつける。
ドラゴンのインストは間違いが多いことで有名なのでそのまま信用してはいけない。
IV号戦車の履帯は内側からピンを差し込んで外側で止めるようになっているので
内側に広くて薄いピン頭、外側に尖って二段になったピン頭が来るのが正しい。

並べ終わったら、流しこみタイプの接着剤をそれぞれの履帯の間に流しこんで止めていく。
30分くらい経つと引っ張っても外れなくらいになるので起動輪を始点にしてホイールに接着剤で
固定しながら巻いていく。

履帯の上部には少したるみをつけ実感を出す。

履帯は接着剤が乾燥すると縮むのでやや多めにたるませ固定する。

ちなみに、走行中をイメージするならドイツ戦車やシャーマンなど起動輪が前にあるタイプは
履帯上側はある程度張り、起動輪と第一転輪の間をたるませるのが良いと思う。

履帯とホイールの接着剤が乾くとこのように取り外すことが出来る。

こうすると後で塗装が楽なのである。

後は砲塔組み立てて、細かいパーツを付けていく。

今回ほとんど素組だが、いくつかのアフターパーツをインストールしてみた。

まず砲身。

ノーマルの砲身もライフリング付きで一体成型のなかなか良い砲身が付いているのだが
金属砲身のシャープさと真円の正確さは捨てがたい。

という事でRBモデルの「1/35 ドイツ 7.5cm KwK 40 L/48(後期型) IV号戦車H/J型用
金属砲身セット」を付けてみた。
IV号戦車のKwK40戦車砲はその生産時期によりマズルブレーキに色々なタイプが有る。
最後期に一番多かったのは上下のカットが何もないまんまるタイプ。

ノーマル砲身を長さを合わせカットして、ピンバイスで差しこみ穴を開け、マズルブレーキ等を
セットした砲身パーツを瞬間接着剤で付ける。

ついでに同軸機銃と、車体機銃の銃身もアフターパーツに変える。

同軸機銃はキットの銃身を切り取り、0.5mmのピンバイスで穴を開け差し込めばOK。
車体機銃は長さを合わせてキットの機銃をカット。
これもピンバイスで差し込む穴を開け固定する。

もう一つインストールしたアフターパーツは前後フェンダーの取り付けスプリング。

車体中央部がシュルツェンで隠れてしまうので車体前後のディテールを細かくしていくことで
存在感が増すんじゃないかと。

アフターパーツ以外には、定番のボッシュライト用配線を0.3mm真鍮線で製作。

また、牽引用ワイヤーだが、キットでは取り付けるようになっていなく、パーツも入っていない。
この頃のドイツ軍戦車の写真が少なく、実際どうっだったのかよく分からないのだが、ワイヤーを
装備していない車体もある。

これは1944年12月以降、大型の牽引具に一体型牽引バーをつけ牽引するようになったためで、
牽引にスティールワイヤーを使わなくなったためだと思う。

無しでも良いのだが、牽引バーがないときのため装備していても不思議じゃないし
寂しいのでワイヤーを付けることにした。

ワイヤー先端パーツは入っているので0.8mmくらいの模型用ワイヤーを買えばよいのだが、
これだとピンピンしていて、いかにも新品ワイヤーといった感じになってしまうので0.3mm真鍮線
4本を捻ってワイヤーを作ってみた。

これだと巻ムラが何となく使い古された様に見え良いと思う。

ワイヤーを止めるフックはキットのプラスティックだと強度が足りないので、針金で作った。

後は牽引用ピンとエンジン始動用クランク差込口カバーの脱落防止チェーンを付けた。

1944年8月以降にそれまでの円筒形大型排気管に変わり装備されるようになった
フラメンテーター排気管の縁は削って薄くしてある。

今のところだいたいこのへんまで組立が進んでいる。

後は車体シュルツェンをつければだいたい完成である。

その後、塗装、マーキング、ウェザリングと進むことになる。

塗装、マーキングに関しては資料も少なくまだはっきり決まっていないので
少し先になるかも。

2013年6月27日追記

IV号戦車、取り敢えず組立完了。

トーマ・シールド難しかった。

三枚目のシールド、取り付けなかったのだがキットにはシールド有り用取り付けステーと
シールド無し取り付けステーが入っている。

シールド有り用はシールドのフックを引っ掛ける切欠きが入っているのでシールドがあるときには
位置決めがしやすくていいのだが、シールドがないところは切欠きが出てしまう。
なので、シールド有り用を付けておいて、取り付けステイ後方をカット、シールド無し用の後方部分を
移植した。

ま、どうでもいいんだけどさ。




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2013.6.21 *** Hiroshi Yae -- E-Mail: h_yae@sa2.so-net.ne.jp -- Twitter: @h_yae ***