スマートフォン
今年は日本におけるスマートフォン元年らしい。
iPhone 4の爆発的ヒットに始まり、docomo、auからも本格的に開発されたスマート
フォンが次々と発売され、スマートフォンに向けた各種サービスが始動している。
海外では安価な、音声通話専用に近い端末が主流を占めていることもあり、携帯電話で
メール、写メ、SNS、メッセンジャー等のサービスを使おうと思うと必然的にスマートフォンに
なるらしいが、日本には単独スペックで世界を引っ張ってきた高機能携帯がある。
WEBメールにしろ、カメラ付き携帯にしろ本格的に運用を始めたのは日本の
ガラパゴス携帯が始めで、そこで熟成された技術をOSというPCよりの概念で一から
まとめ直したものがスマートフォンという見方もできる。
このガラパゴス携帯の存在と、日本人が得意とする囲い込み商法のおかげですっかり
出遅れた感のある日本の携帯事情もやっと転換の時を迎えたわけだ。
ところで、私が今まで使っていた情報機器はメインとサブのワークステーションが一台づつと
ノートPCと携帯電話である。
この中で、なくちゃ食っていけないものはメインのワークステーションと携帯。
ここのところ使いやすさを増し、環境も整ってきたスマートフォンがあればノートPCがなくても
大丈夫じゃね。と思い、使っているVAIOがヘタってきたことも合わせ、これを機にノートPCなし
の選択を検討してみることにした。
まずノートPCでやっている作業というのは、私の場合、メインの仕事ではない。
基本的にWEB閲覧とメールチェック&返信である。
自宅が仕事場ということもあり、ちゃんとした作業をするにはやはりワークステーションが使いやすい。
WEB閲覧とメールチェック&返信ならQWERTY配列(これ重要)のキー操作が出来ればスマートフォンで十分。
いや、スマートフォンのWEB閲覧は、画面が小さいのとバッテリー駆動時間の関係で主力とはならないが
ウェブサーフィンせず、必要なページのみの閲覧なら十分だと思う。
それより、3G回線でどこにいてもWEB&メールにアクセス出来るのはノートPCにないアドバンテージで
例えば電気屋さんに買い物に行ったとき、価格ドットコムのページをスマートフォンに表示させながら
「この一番安い値段にしろとは言わないから、せめてこのくらいにならない?」などと値段交渉もできる。
価格ドットコムを表示させるためのパケ代と、まけさせた金額、どちらが多いかはわからないが。
さて、使えばとても便利そうなスマートフォンだが、まだまだ市場も始まったばかり。
メーカー側もまだ手探り状態でハードウェアの開発やサービスの検討をしているところ。
熟成しきった日本の携帯市場みたいに選り取りみどり、って言いうか何を選んでも一緒という、幸せなんだか
ちっとも面白くないんだかワケの分からない状態じゃなく、それぞれが特徴的なハードウェアとサービスで市場を
席巻しようと開発に躍起になっている興奮モノのカテゴリ。
新機種が出るたびにアドレナリン全開である。
OS別に分けるとSymbian OS、BlackBerry OS、Android、iOS、Windows Mobile、BREWおよびBrew MP
などがある。
今年、第2四半期の出荷台数はSymbianが41.2%でトップ、BlackBerryのRIMが18.2%で2位と続き、
17.2%のAndroid、14.2%のAppleと続く。
この中でAndroidの伸びが大きく、トップのSymbianは大きく下げている。
ちなみに携帯電話全体で見ると1位NOKIA、2位SumsungときてLG、RIM、Sony Ericssonと続く。
ただ、日本の市場に限ると、iPhoneか、その他の構図になっていて今購入するなら勢いのあるiPhoneが無難。
ということで、iPhone 4の出荷にあわせスマートフォンデビューするつもりでいたのだが、通話エリアの問題と
iPhoneの文字入力のしにくさで今ひとつ踏み切れない。
個人的にスマートフォンに求める機能は、音声電話、PCメールのアドレスでの送受信、WEB閲覧、
Google Mapと関数電卓であるが、PCメールのアドレスでの送信が結構ネックになる。
そしてメールの送信時の入力環境がある程度整っているとなると、ほぼBlackBerryのみになった。
BlackBerryはサーバー使用料の1500円が余計にかかる上、端末が常時接続状態のため、常にサーバーと
通信している。
そのためどうしてもパケット代がかかる金食い虫である。
でも現物を見てみないとなんともいえないので(iPhoneをヤマダ電機で触ってみて文字入力のしにくさに
辟易し、購入をためらった経験もあり)、お盆も迫った8月のとある日、近くのdocomoショップに出かけてみた。
自転車をこいでdocomoショップに着くとエアコンが効いた快適な室内に入る。
家電量販店では滅多にお目にかかれないBlackBerry Bold 9700であるがさすがにdocomoショップ。
ちゃんと置いてある。
一緒に置いてあるスマートフォンより明らかに小さい真っ黒な筐体を手に取ると思いのほかズッシリと
手の中に収まる。
持った時の大きさといい、質感といい、重さといい、物欲そそりまくりである。
豆粒のように並んだキーボードがイマイチ不安でタイプしてみると、思いのほかスムースに打てる。
キーの位置がはっきりわかるのと、押した感触がしっかりしているせいだと思うがタイプミスもない。
こ、これは・・・、
その後の記憶は定かではないが、今私の手の中にはBlackBerry Bold 9700がある。
続く、かもしれない。