液晶バックライト修理

とある日曜日。私の知り合いが、ノートPCを持って訪れました。
「画面が真っ暗で見えないんだよ。動いてはいるんだけど。なおして」
よくよく見てみると、バックライトがついていないだけのよう。光電管かインバーターの故障。
この手の故障には基本的に手を出したくないと同時に、他人のマシンに何かあったらやばいので、お断りしようとしたんですが。
「こんなの簡単にばらせるだろ」
とかいいながら、そいつは人の部屋でPCをばらし始めまして。
「あれ、ここのつめはずしただけじゃ開かないんか・・・えいっ」
とか言いながら、ネジもはずさずにばらそうとしていまして・・・・・・

まてまて、解体のHPみつけるから

と、流されるように修理をすることになってしまいました。

今月のお題。
ノートPCの液晶バックライトを修理するぞ〜〜!


いつもの修理なら、直れば自分のものなんですが、今回の修理は他人のマシン (しかもよくよく聞いてみると、持ってきた 知り合いのさらに知り合いのマシン)。
あんまり乗り気ではありませんが、症状を確認しつつ修理ののっているHPを探します。

症状は、

電源を入れた瞬間だけバックライトがついて、すぐ消える。後はつかない。
マシン自体は正常に動いている。外付けモニタに接続すれば問題なく使える。

ということで、間違いなくバックライトに問題があります。

そのマシンはこいつ。

DELL

DELLのINSPIRON 1150

電源を入れてみると、バックライトはつかないものの液晶にはうっすら 文字が浮かんでいます。

うっすらと文字が・・・

マシン名とバックライトでググって見ると、なにやら一瞬ついてすぐ消えるのは光電管より インバーターの故障 の方が確率が高いとか書いてあったりします。
で、インバーターなら液晶をばらさなくてもいいので、とりあえず解体をします。
まずはネジ隠しの蓋とゴムキャップをはずして、ネジを抜き取ります。

ネジ隠しの下のネジ

で、蓋の隙間にマイナスドライバーを差し込んで、つめをぺきぺきとはがしていくと、結構簡単に上蓋が外れます。
液晶の両脇に計4箇所ビスが止まっているので、はずします。
すると、液晶が外れるので、キーボードのほうにそっと倒します。

液晶の裏

液晶の裏には、ケーブルが2箇所刺さっているのではずします。
液晶パネルの下のほうにくっついている基盤がインバーター回路。
この型番を調べてググって見たところ、2個ヒットしました。が、その両方とも中古で動作保 障外。
とりあえず値段の安いほうを注文してみました。

で。

これが届いたブツ。

液晶の裏


あれ?微妙に違う??と比べてみると・・・・

ネジ穴が・・・

固定穴の位置が違う!

まあ、サイズは同じだからとりあえず交換してみました。これでうまくいったらしらばっくれて蓋しちゃおうと 思ったんですが・・・
前より悪くなりまして。<
電源入れても一瞬たりともつかなくなりました。

しょうがないから元に戻して、電源を入れたりきったりしていたところ、バックライトの明るさを最低にすると 、1分ぐらい明るくなることが判明。

暗いけどかろうじて点く

思いっきり暗いです。
間違いなく光電管。

一番やりたくなかった液晶解体をする羽目にorz

液晶に使われる光電管は、冷陰極管(CCFL)といいまして、2ミリ程度の細い蛍光灯みたいなものが 液晶下部に1本ないし2本入っています。今回のマシンは1本でした。
で、本来はばらして長さを確認してから発注するほうがいいんですが、そんな触っただけで 折れてしまいそうなものを ばらしておきっぱなしにする勇気はなかったので、 とりあえず14インチ標準の長さの292mmというやつを発注

届いたところでさらに分解します。
インバーターのすぐ上の金物の両脇のネジをはずし、外枠を止めている4つのネジもはずします。
細いドライバーでつめのところをこじってはずしていきます。
これがなかなか外れない。4箇所のつめのうち、2箇所が硬くてどうしても外れない。
そうこうしているうちに・・・・

あ〜あ・・・
やっちまったorz
液晶パネルのした枠ごとぱきっと取れてしまいました。
まあ、やっちまったもんは仕方がない
というより、こうなっちゃったら直るまで終われないorz

金物の下にあるもうひとつの金物をはずすと、光電管にアクセスできます。

光電管にアクセス!

しかし、本当に細いです。床に落としたりしたら、簡単にわれちゃいそうです。
慎重にばらして、よくよく見てみると・・・

カバーに穴が・・

光電管の片側が真っ黒で、端子カバーまで焦げています。
これじゃ、光らないわけだ。

早速交換。

新旧

新しい光電管と並べてみました。適当に発注した割に長さぴったり。
運がいいです^^;
こいつの両側の端子を短く切断して、ケーブルを直接半田付けします。

半田

こんな感じで、うまい具合につきました

後はキャップをして、欠けた液晶枠ごとはめ込んで、ビスで固定。
これだけで、ばらけなくなるから不思議。どうしようもなかったら テープでべたべた固定してやろうかと思ったけど必要なかったです。
これを元の位置に仮固定します。

蓋をする前に動作確認。
何かあったらまずいので、すぐにコンセントを引っこ抜ける体制をとっておいて電源ON!

点いた!

おお、あかるい^^;
どうやらうまくいったようです。
しばらくの間動作テスト。使っているうちにばちばちっとなってもらっちゃ困るので、この状態で 30分くらい使ってみます。
動作確認

よくよく見てみると、スタートメニューのところだけ気持ち明るい。

おや?

指で押してみても問題なさそうだし、この辺は個体差ということで納得していただくことに。

動作確認を終わったところで完全にくみ上げて修理完了。

ちなみにこの後、マシンの動きが遅いからOS再インストールしてくれと頼まれ、現在WindowsUpdate中。
時間かかるんだこれが



他人のハードをいじるのはやはり気を使います。
しかも、慣れているところならそうでもないですが、 今回のように普段ばらさないところをばらすのはやっぱり気持ち悪いです。
もう他人のハードはさわらないぞ!!と心に誓ってみたりしたのでした。


このページはWingWebに掲載されています。
WingWebが開いていない方はこちら。 WingWebを開く
著者のBlog