ICOM IC-R1 バッテリー交換

うちの棚の奥底で眠っていた広域受信機。
0.1〜1300Mhz、AM/FM/WFMをカバーする、ハンディー受信機。
購入当時はこれであちこちの漏れ電波を聞いてみたり、携帯電話を聞いてみたりと (あまりよろしくない方向ですが)活躍しておりました。

で、そういうのって結構飽きるんですよね〜

携帯がデジタルになってエアチェックできなくなると、 エアバンドを聞いてみたり、防災無線を聞いてみたりもしましたが、 大して面白いとは感じられず(めったに交信してないですしね)、そのうち内蔵 電池が寿命を迎えてしまい、お蔵入りしてしまいました。

まあ、その後はアマチュアハンディ機が広域対応するようになったので、 ほとんど必要とはしなかったんですが。


とある後輩との会話で。
「来年は無線を聞きながら総火演をみたいですね〜」
・・・彼らの周波数がキャッチできる手持ちの受信機はこれしかなかったんですよね。

というわけで、今回のお題。

IC-R1のバッテリーを交換する!


この受信機って、実はハンディータイプの初めての広域受信機だったりします。
個人的にも、アマチュア無線を始める前に買った機種で、割合思い入れがあったりします。
もちろんJなしなので、途切れなしに広域受信ができます。
ICOM IC-R1

で、中身はみっちりつまっているのですが、その弊害か、ある特定の周波数でノイズを拾ってしまい使い物にならなかったり、 強い電場を拾うと、その周辺の周波数帯まで影響を受けてしまったりと、いろいろ問題もあったりします。

さて、早速解体
この当時の機械って、割合簡単に解体できるようになっています。

ストラップをつける穴の下にビスが一本あるのではずします。
ストラップの穴ねじ

ひっくり返して、ストラップと反対側にビスが2本
後ろ側のネジ

底のカバーをはずして、中のネジ2本
底のネジ

これだけはずせば、簡単に解体できます。

で、解体したのがこちら。
解体。バッテリーがない

なんとバッテリーが入っていません。
この機種、バッテリーの寿命がきたあとほっておいて、液漏れ本体ごとおしゃか になったという記事が ネットのあちこちに見られたため、バッテリーだけはずしちゃったんです。
で、問題はそのバッテリーが見当たらないこと。
というか、そのバッテリーについていたであろうコネクターに用事があったんですが・・・

ないものはしょうがない。
最近このセリフが多いような・・・orz

で、こいつに内蔵できそうなバッテリーを手近の電気屋であさってきます。
今回購入したのはこれ。
コードレス電話用バッテリー

コードレス電話用のバッテリー。Ni-HM 600mAの大容量タイプ。1つ3.6Vですから、2こで7.2V。直列につないで使います。

で、困るのが先ほどの端子。

端子が違う

端子形状が違うので、そのままでは付きません。
ちなみに、ほかのバッテリーも注意してみてきましたが、この端子にあうものは売っていませんでした・・・

さて、端子が合わなければどうするか。
いつもだったら、端子をちょん切って、半田付けしてしまうところ。
しかし、今回の場合ちょっと問題が。

もともと内蔵されていた電池はニッカド電池。当然充電特性が違います。
IC−R1の場合、本体で充電する分には急速モードがないので、たぶん問題にはならないと思うのですが、 問題が起こった場合は またちょん切る羽目に・・・・
ここはできれば手をつけたくないなぁ・・・と、手持ちのジャンクの山をあさっていると。
CPUファンのコネクターの端子に目をつけました。
ためしにコネクターからはずして、仮付けしてみます。
端子仮付け

これがベストマッチ! この端子を利用することにします。
このままではショートが怖いので、端子に熱収縮チューブをかぶせます。
熱収縮チューブ

で、あぶって密着させたものをまたもや仮付け。
完成した端子

うまい具合に絶縁できそうです。

端子のめどが付いたところで、バッテリーの改造に移ります。
こちらは簡単簡単
まずバッテリーをテープで固定します。
テープで固定

つぎに、バッテリーのプラスとマイナスを1本つなぎます。
直列につなぐ

ショート防止で熱収縮チューブをかぶせます。
ショート防止

残ったほうの線に、先ほど作ったコネクターを半田付け。
コードを半田付け 熱収縮チューブ
反対側も半田付け 完成

出来上がったバッテリーを本体に収めます。
バッテリーを収める

コネクターはこの位置にしか収まりません。
このまま収めようとしたのですが、どうにも蓋が閉まりきりません。また、バッテリーがカバー取り外しのレバーを押して しまうようで、レバーが動かなくなってしまいます。
仕方がないので、バッテリーを固定してあったテープをはがし、向きを変えます。

バッテリー収めなおし

この向きで何とか収まりました。
といっても、これでもきつかったので、ちょっとだけ無理をしてネジをとめました。
まず底のネジ2本をとめ、カバーをして下が開くのを抑えます。
こんな感じで無理やり固定

で、てこの原理でぎゅぎゅっと上のネジを締めました。

というわけで完成
完成!!

往年の名機がよみがえりました!
おや?アンテナが違う??
実は、いつの間にやらなくなっちゃったので、そこらのジャンクの中から適当にくっつけた やつだったりしますorz

ちなみに、本来のバッテリーはニッカド300mAh。今回内蔵したのがニッケル水素600mAh。
サイズは同じで容量2倍!

で、本来の標準充電時間が15時間。
さて。今回の充電時間は何時間??



というわけで、バッテリーを交換しての感想
まず、ニッカドからニッケル水素に変わってもとりあえず問題はなさそうです。
充電中に熱くなることもないし。
ただし、充電時間がやたらと長くなりそうなのがちょっと具合悪いです。
この機種の場合、バッテリーチェックはため、 充電が完了したかどうか判断ができません。
ためしに丸1日充電した状態で、受信しっぱなしの状態にしてみたところ、2時間半ほど持ちましたので、 通常の使用では3時間以上は使えそうです。
後、こういう記事を書いたときは毎回書いていますが。
この記事を参考にして何か問題が起こったとしても、私およびHPの主催者は何の責任も取りません。
また、この記事が真実を書いている保障は一切ありません。

参考にされる場合はあくまで自己責任でどうぞ。


さて問題は。
軍用無線って、もうデジタルになっちゃったんでしょうか???
(これが、新しい受信機を買おうと思わなかった理由だったり)



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