プロッタを修理する

うちには、武藤のF-600というプロッターがあります。
昔お世話になった会社から譲り受けたプロッターですが、しばらく前から動かなくなっていました。 で、今回の現場でできれば使いたい状況になってきてしまったので、使えるかどうかの見極めついでに直せるものなら直してしまおうと思い立ちまして。
プロッター修理してみました^^;


武藤工業 F-600

このプロッター、今では珍しくなってしまったペンプロッタで、鉛筆(シャープペンシル)とペンで図面を書くことができます。
ペンのほうはすでにインクが乾いてしまっていて使えませんが、ストッカーはあるので、新たにペンを購入すれば使えるようになるはず。
ペンシルのほうは、芯を補充しておけば、芯交換からペンシル交換まで自動。
0.3,0.4,0.5ミリの芯を同時に利用できるタイプです。
ペーパーを動かすタイプで、A1まで印刷できます。

で、症状は電源を入れると、初期動作中にエラーでとまると。
ペーパームーブに異常が発生しています。
必ず同じところでとまるので、不具合もどこか決まった場所のはず。
とりあえず、ムーブ用のモーターあたりを目標に解体してみます。

周りの黒い鉄板をはずす

本体周辺の黒い鉄板をぼちぼちとばらしていきます。
鉄板の下には、各種センサーやモーター、制御基盤が納まっています。
昔のタイプのせいか、そもそものプロッターの大きさのせいか、これがいちいちでかいです。

で、ここでふと気になることが。

もう修理しちゃったけど

修理後の写真ですが、この線が切れていました。
ペーパーフィードのセンサーにつながっているらしい線で、”お、これで動くか?”と仮組みして動かしてみましたが、まったく改善せず。
で、この切れ方がなんというか・・・ねずみにかじられたような後だったんですよ。
もしやと思って、さらに解体していきます。

引き出しのような

制御基盤は、鉄板の下に収まっています。裏のねじをはずすと、まるで引き出しのように引っ張り出せる構造になっています。
昔の機械はメンテナンスのことを考えて作ってあるよなーと感心しつつ、引っ張り出してみたら。
メイン基盤のフラットケーブルがぼろぼろorz

フラットケーブル

PC自作している方はおなじみ、IDEケーブルのような線でできたフラットケーブルです。都合5本が食いちぎられていました。
半田付け、熱収縮チューブで補修。
見た目治ったところで本体に接続します。

本体制御基盤

2枚の基盤をつないでいるフラットケーブル。
部品さえあれば新しく作ってしまいたいところでしたが、いかんせん部品も予備ケーブルもなかったのでこんな感じで修理。
しかし、基盤に使われているICがでかい!
思わず、74LSをいじくっていたころを思い出し、懐かしみつつ組み立てをしてきます。

修理完了

組み立て後、電源を入れると、とりあえず初期動作で異常が出なくなったので、CADにつないで試し印刷。
印刷


おお、問題なく印刷できる!

というわけで、修理完了。
あまりに簡単な修理で終わってしまったので、記事にしようか悩んだんですが、いまどきこんなプロッタ使ってる人なんていないだろうし、珍しいかもと思って記事にしました。
おかげで、肝心の修理前の写真をまったく撮ってなかったので、ちょっと絵的につまらなくなってしまいました。ご勘弁を。



ちなみに、このCADは現在仕事では使っていません。
当時は1000万以上したシステムでして、器具を置いて仮線を引いておけば、自動的に配管を書いてくれ、勾配計算も自動で行え、躯体や他の配管との干渉を自動で調べてくれる優れものでした。 同時に、空調図面もある程度自動で書けるため重宝していたのですが、あまりの重さゆえ使わなくなってしまいました。

いまはノートPCにJWWを詰め込んで、現場の片隅で図面を書いています。
このJWWからの印刷なんですが、なぜか文字を何回も何回も上書きしてくれるので、たまに紙が破けてしまったりします。
JW-CADのころにはなかったんですが。
どうすれば上書きをしない設定になるんでしょう???


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