海ノ口城址散策
私の親は海ノ口の出身です。
で、その海ノ口には小さな城跡があります。
実は今まで一回もいったことがなく、親の実家に遊びに言ったりしたときにも話題にも上がらないような場所でした。
最近は、テレビの影響でそこそこ知名度が上がったようですが。
川上でお仕事をしていたある日。
たまたまその日のお仕事は午前中で終わり、昼休みをかねてどっかで休んでいこうかと、同僚と相談していたのですが、
「紅葉を見るついでに、海ノ口城址を見に行きたい」
と要望があがったので、じゃあ昼飯をくいがてら遊びに行ってみようかということになりまして。
長野県の中では結構有名な武田信玄という武将が、佐久地方では嫌われている理由に、佐久地方のあちこちの城がこいつに落城させられたという史実があったりして、その最初に落とされた城がここらしいです。
詳しくは知らないけど。TVも見てないし。
だからこういう看板が立つことにはあまりいい感じがしなかったりしますが、そのおかげで、わかりにくいはずの入り口が一発でわかるからまあいいか。
途中までは車が入っていけるのですが、はっきりいって岩場の道。車高が低い車なんかはたぶん途中で亀になっちゃいそう。
駐車場はあまり広くなく、車で5〜6台分くらいしかありません。
来たときは誰もいなかったので、私と同僚との2台の車で占領
駐車場の右手に、城への案内表示板があります。わだちがくっきりついていますが、車は入れないとのこと。
ここからゆったりとした上り坂を登っていきます。
ちなみに途中の看板には、駐車場から徒歩30分と書いてありましたが。
ゆったりとした坂は、ほんとに最初だけです。ちょっと進むと、
”え?こんな坂を上っていくの?”
って感じになります。
さらに進むと、脇の細い道へ進めと看板が立っています。もうまるっきり登山道。
この辺で、観光気分が吹っ飛びます。
この写真のあたりで中腹なんですが、はっきり言って疲れます。運動不足の老体にはきつい〜〜
ぜえぜえはあはあいいながらさらに上っていきます。
もうこの辺になると、坂が45度くらいになってます。落ち葉があるせいで、余計に滑りやすくなっていて、上っていくのがおっかないくらい。
結構後悔していたりして・・
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ここで、さらにきつい坂を踏ん張りながら上っていきます。
ほんとに、観光気分で底の薄い靴なんか履いていったら上れないんじゃないかと。
先ほどの坂を上りきると、唐突に角のような岩が顔を出します。
ここが海ノ口城址。
・・・とても築城されていたようには見えない感じです。狭いし。
城というか、見張り小屋でも立っていたんではないか?というくらいの広さしかありません。
あまりの狭さにがっくりと腰を下ろす同僚、目の前にある石碑。
いや、マジで疲れました。
実際歩いたのは30分くらいだったんですが、ずーっときつい上り坂で、私なんか太ももがぴくぴくいってましたから。
しかし、この石碑の隣にある看板、落書きだらけでした。どこに行っても素行の悪い人はいるものですねぇ・・・
しばらく休んで息も落ち着いたところでお昼にしました。
岩の後ろに展望台があったので、ここで一休みをかねてお昼ご飯。
・・・・がしかし、ふきっさらしで寒いこと寒いこと!
さっきまで汗だくになっていたので、風で体が冷えまくって、凍えそうになりながらご飯を食べます。
ご飯を食べ終わって、せっかくだから回りの景色をぱちり。
・・・時季をはずしてしまったせいか、紅葉というよりは落葉を見ているかんじ。
その分、木に葉がなかったので、下のほうの景色が見えます。
遠くに小さく見える川を見て、
「うわ、ここって高い」
とか改めて実感させられます。
そんな様子を写真に収めていきます。
広葉樹が多かったので、よい時期に来れば見事な紅葉が見れただろうな〜と思うことしきり。
その後、石碑と岩の前で記念撮影をして、城跡を後にします。
ちなみにこの写真だけ私です。ほかの写真に写っているのは一緒に行った同僚だったりします。
で、帰りはきつい坂を下っていくわけですが、当然のことながらくだりのほうが怖い。
一歩間違えば坂の下まで滑り落ちてしまいそうな坂を慎重に降りていきます。
本当にきつい坂は少ししかないのですが、のぼりで疲れた足にはきつい。
枯葉に足をとられて、微妙にすべりながら、それでもどうにか無事に急坂をクリアしました。
帰りはさすがにのぼりよりは疲れなかったので、回りを見る余裕がありました。
間伐材がそのまま放置されていたりしますが、下草や枝はきちんと払ってあって、割ときれいです。
やはり紅葉のいい時期にきたかったな〜とか、ああ、管理って大変なんだな〜とか考えながら駐車場へ向かいます。
感想としては、”こんなへんぴな所に好き好んでくるやつなんかいないだろうな〜”とか思ったんですが、くだりの道をしばらく言ったところで、リュックを背負ったおじさんに出会いまして。
「こんにちは〜」とお互いこえを掛け合いまして、まるっきり登山道のよう。
しばらく歩くと今度は若い男女ペアが上ってきます。「こんにちは〜」
・・・って、その女の子の靴だと最後の坂でこけちゃわないか?とか
いや〜こんなところでも人に出会うんだな〜とか感心しながら車で下っていくと、岩が一番派手に転がっているあたりで車がスタックしていて。
何とかUターンして下って行く車についていくと、家族連れの車にすれ違いまして。
へ〜、やっぱりTVの影響ってすごいんだな〜、でもお店も自販機もないところだから、村にお金は落ちないんだろうな〜とかおもった一日でした。
・・・明日は筋肉痛になりそう・・・